香りと静寂のあいだ - アロマテラピーと瞑想の交差点

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アロマテラピーと瞑想の交差点

「瞑想とは、静坐して精神統一する厳粛な行為」

多くの人が、そのようなイメージを抱いているかもしれません。

けれども、瞑想は、より柔らかく、しなやかな形で日常に取り入れてもよいのです。

たとえば、香りに身を委ね、静かに深呼吸する数分間。そこにも、心の内側に向き合う豊かな時間が流れています。

あるお客様を通して、香りと瞑想の交点にあるものについて考えてみました。アロマテラピーの現場から生まれる“沈黙の対話”を通して、香りが人の意識にどのような変容をもたらすのか。

「自分のことは、自分ではわからないです。だから、お任せします。」

2年前、香りの瞑想法のワークショップに参加されたあるお客様が、私にそう仰いました。

非常に多忙な日々を過ごしながら、周囲の期待に応え、自らの内側にも厳しくあり続けてきた彼女。定期的にトリートメントに通われるようになり、ある時、「頑張る私を、少し助けてください。」と静かに打ち明けられたのです。この言葉はとても印象に残っています。

私たちセラピストは、トリートメントの技術だけでなく、言葉の選び方に細心の注意を払います。そして精油の香りは、人の記憶と感情、ホルモンの調整を司る大脳辺縁系に直接届く極めて個人的な感覚です。使用する精油も、その日の心身の状態によって変わります。

彼女の場合、オレンジ・スイートやベルガモットといった柑橘系の精油を自然と選ぶことが多く、それは、彼女の心が無意識に求めていた穏やかさや明るさの象徴だったのかもしれません。

「瞑想続けてますか？」とうかがった際、「座って目を閉じるような瞑想は、どうしても続かなくて…。」と答えてくださいました。でも、質問を変えてみると、「帰宅してソファの前に足を投げ出して座るのが好きで、ほぼ毎日、数分間はぼーっとしています。それがお気に入りです。」

思わず私は答えました。「それが、まさに瞑想なのかもしれませんよ。」

近年の心理学・神経科学においても、マインドフルネスや瞑想の効果は科学的に検証されています。ストレス低減、自己調整機能の向上、内的共感力の回復など、数多くの報告があります。なかでも、香りというものは、非言語的で直感的な媒介として、瞑想に深みと即時性をもたらします。

仏教哲学者・鈴木大拙氏は、「真理は言語に依存せず、むしろ沈黙に宿る」と述べられています。精油の香りに身をゆだねる瞑想は、まさにその沈黙の領域への入り口となる体験なのでは。言葉を介さずとも、精油の香りが私たちを「本来の自分」に連れ戻してくれる -- そんな瞬間に、私は何度も立ち会ってきました。

さて前述のお客様、この2年間で明らかに変化しました。睡眠を意識するようになり、湯船に精油を落とす習慣を始め、自分を労わるという選択を少しずつ実践し始めています。自分を大切にするということは、大きな決断や急な変化を起こすことではなく、毎日の小さな選択の中で「少しでも自分を楽にする」「やさしく接する」ことを積み重ねていくことなのだと、あらためて感じています。

アロマテラピーと瞑想の交差点

精油の香りは、私たちの内側にある“静けさ”を目覚めさせる鍵かもしれません。それは、目を閉じて座ることよりも、立ち止まって呼吸を感じる、今この瞬間にひらく、静かな扉のようなもの。 「このままの私で大丈夫」と感じられるとき、心と体はゆっくりと、本来の調和を取り戻していくのです。 香りの瞑想法は、型にとらわれない「私自身への還帰」のための道。誰のものでもない、ご自身の時間を取り戻す手段。 これからも寄り添っていけたらと願うセラピストです。

精油の香りとオイルの効果効

＋

肌に触れるタッチング

• 女性特有の痛みや辛さを緩和したり

• ストレスや疲労を軽減させ深くリラックスできるようになることで

• 深い呼吸をえられ

• 血の巡りが良くなり

• 副交感神経の働きを優位にさせ

• 姿勢が整い

• しっとり弾力のある肌へ導く

• 健康と美容にアプローチするアロマテラピー・トリートメント専門店