小さくとも不思議な気づき　自分を大切にする

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気づけば10年の月日が流れました。

2014年にサロンを三番町に移転してから一区切りとなる2024年辰年です。最近では、サロン内の電化製品に不具合が出始め、時間の経過というものを改めて実感しています。物は必ず壊れる運命にありますが、丁寧に扱い適切なメンテナンスを行うことで、その寿命を延ばすことができます。それでも、いずれは動かなくなり、その役目を終えます。

これは人間も同じです。

私たちが自分自身をどう扱うかによって、健康や寿命に大きな影響を与えることになります。もし自分を雑に扱い、心身のケアを怠れば、その代償として病気や早死といった望まぬ結果を招く可能性が高くなってしまいます。けれども、丁寧に自分を扱い、健やかで楽しい日々を送ることに努めれば、長く幸せな人生を自分のものとする可能性は高くなります。

さて、日本は無宗教を自認する人がとても多い

と思うのですが、その一方で、神道や仏教の儀式に参加する人が少なくありません。日本人は宗教に寛容で柔軟なので、特定の宗教に厳格に従うよりも、様々な場面に応じて適切だと思う宗教的行為を行う宗教観を持つ民族だと思います。

そんな中でも、神道と仏教は、

日本人の精神性や文化に深く根付いていると思います。実際、私もまたお客様方も変わりがなく、神道＆仏教さらにキリスト教をも加味した宗教観を持っていると感じています。

神道は、

特定の教義や経典を持っていません。自然と人間、そして神々との調和を重視する宗教です。自然界の神々（八百万の神々）を敬い、清らかな心と身体でいることを重視しています。人間は自然の一部で、調和を保ちながら生きることが大切だとされています。

また「身心を清める」

という行為が重要視されていて、これは、体と心を清浄に保つことによって、神々に対しても恥じない存在であることを意味しているそうです。神社への参拝の際に「手水」や「禊（みそぎ）」などの儀式を行いますが、これは身を清めることで、心身の清らかさを保つための象徴的な行為です。これらは、自分を大切にし、神聖なものと調和することを目的としています。

神道の概念である「和（やわらぎ）」は、

調和や平和を意味し、これも自分自身との調和をあらわしています。自分の心と体が調和している状態であれば、自然界や他者とも調和を保つことができる。つまり、自分を大切にし、心身のバランスを保つことが、神道における理想的な生き方になるんですね。

神道、清浄、禊などの研究の数は少なくありません。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/uheok/5/0/5_KJ00009999199/_pdf/-char/ja

仏教では、

「自己を尊び、他者を尊ぶ」という教えが在ります。

これは、自分を慈しみ、他人を慈しむ心を持つことで、より良い生き方ができるという考え方です。

また「無常」という概念も重要で、

すべての物事は変わりゆき永遠に続くものは存在しない。この無常の中で、自分を大切にするということは、今この瞬間を大切にし、自分の心と身体を丁寧に扱い、日々の生活を感謝と共に過ごすということ。

アリストテレスも、自分を大切にすることの重要性を説いています。「幸福とは、徳に従って生きること」ここでいう徳とは、自分自身を含め、すべてに対して正しい態度を持つということ。
孔子は「己を愛し、己を正しく扱うことができる者は、他者を愛し、他者を正しく扱うことができる」。自分を大切にすることが、結果として他者を大切にすることにもつながるという教えを述べています。

小さくとも不思議な気づき　

自分を大切にするとは、

自己中心的であるという意味ではありません。

自分の心と体を敬い、丁寧に扱うことです。

これによって、健康で幸福な日々を送り、他者にも優しさと敬意を持って接することができるのです。

我が家も曹洞宗で、禅宗の一派です。

祖父が22代目で、色々な儀式などがあったようですが詳しいことはもうわかりません。ただ生活全般にとても厳しい人だったそうで、日常全ての行為が修行であるとされる曹洞宗の考えと一致しています。食事・掃除・農作業など生活の一つ一つを丁寧に行うことを子供達に厳しく教えていたようです。「行住坐臥（ぎょうじゅうざが）」と言い日常生活と修行を融合させた教えの影響を受けたのだと思っています。もし祖父が生きていたら聞いてみたいことが沢山あります。